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Yoko Nishimori

​SANDaVINCIでの経験

「変な学校行ってたよな!」20歳頃の自分たちの話になると友達が必ず私に言う台詞だ。彼女も数回、私に誘われてサンダビンチのイベントに来たことがあるし、何より在籍していた私自身もそう思うので間違いはない。 「変な」はアーティストたちにとって最大の誉め言葉だ。 私はそこで、見たことも無い視点から物事を見る様々なジャンルのチューターに会い、考え方も発想も生み出す作品も、いちいち面白い仲間に出会った。アートとは、好きな事を好きなようにやっているはずなのに、作品を創り出すのは本当に忍耐が要る。辛い時だってある。プレゼンの日はもちろん緊張したが、皆の作品を見る楽しみが勝って、ワクワクとそこへの道を急いだ。 サンダビンチで学んだことは何か、と問われると、一言で上手く答えられない。 あれから私はアートとは離れた仕事をしている。ただ、何をしたとしても自分の感覚を表現する道程の辛さや、新しい世界を知るワクワク感を忘れてはいない。 「変な学校行ってたなぁ」あの頃の私にとって最好の場所、そこに居た人達、思い出すと自然と顔がニヤついている。日々の中のあちこちにアートは散らばっていて、離れている様で心のどこかで覚えている。 そしてまた黙々と作品を創り始める。それは、今はバラバラの道へ進んだ仲間との、いつかきっと来るプレゼンの日の為かもしれない。

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